キジ猫世間噺大系

一人暮らしで猫を飼った男の末路

【キルビル以外6選】タランティーノくらいレンタルしとかなきゃ!

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タランティーノくらいレンタルしとかなきゃなんて~♪と軽快に歌う裸ネクタイ男が世に現れて久しいですが、同感です。タランティーノを観てほしい!たったの2作品でアメリカンドリームを実現したタランティーノという男の作品を観てほしい!という訳で、僕の好きなタランティーノ作品をまとめてみました。ちなキルビルはアクションに寄りすぎててあんまり好きじゃなかったので、ストーリー重視で6選。

タランティーノ作品の魅力

この監督の作品の魅力は、突然の暴力と超展開。突然の暴力展開は個人的に北野映画に通ずるものがあるかと。色んな映画オマージュが入っているところも魅力の一つですね。後、時系列をずらした手法が多用されるところも凝ってて好き。同じシーンを色んな登場人物の視点から複数回流すのですが、裏でこうなってたのね~!とアハ体験的な感覚が楽しめます。繰り返される冗長なおしゃべりも作品の魅力の一つですが、英語が分かったらもっと面白いんだろうな~

後2作品で引退とな!?

 で、この記事を書いている2016/11/5現在、タランティーノでネット検索したらなんと、タランティーノが長編映画を後2作品で引退とな!?うそん。これは由々しき自体。なんでも引退する時の言葉は決まっていて、みんなに『これに匹敵する作品を作ってみやがれ』と言って去るとのこと。なかなか粋じゃねぇかこの野郎!残念でならない・・前置きが長くなりましたが以下にレビューしていきます。

レザボア・ドッグス(1992)

タランティーノという男を世に知らしめた記念すべき処女作。強盗に失敗した男達がアジトの倉庫に集まって仲間割れをする話で、明らかに低予算なんですが脚本がよければ予算は関係ない!をリアルに感じさせます。もう、低予算密室劇の金字塔『12人の怒れる男』を観て以来の衝撃ですね。全く先の読めない展開と、お家芸である時間軸ずらし、そして登場人物の冗長で無意味なおしゃべり、タランティーノ節の全てが詰まった傑作です!最後にどんでん返しもあって、ストーリーとして終始楽しめる。タランティーノ本人がちょい役で出ててすぐ死ぬところ好き。

パルプ・フィクション(1994)

英エンパイア誌が選ぶ歴代最高の映画ランキングで堂々たる9位。タランティーノで一番有名なのはこれでしょう。チンピラ達が繰り広げる短編集的な話で、どこから観ても楽しめるし、ジョン・トラボルタやブルース・ウィリスがこれまた間抜けな役で笑う。トラボルタとユア・サーマンがイカしたツイストを踊るシーンは有名。また、この映画が話題性を欠かない要素として、皆が大事にしているブリーフケースの中身が最後まで分からなかったり、映画史に残るセットのミス(壁の銃痕)があったりするのですが、観た人はフフッてなってることでしょう。一番好きな映画として挙げる人も多い傑作です。

ジャッキー・ブラウン(1997)

タランティーノは『レザボア・ドッグス』と『パルプ・フィクション』の2作品だけでブチ上げた映画界の寵児なのですが、期待を一身に背負って世に送り出した3作目が『ジャッキー・ブラウン』。前2作品に比べると期待外れ感はあるけどなかなかに面白いです。ちょっと前2作品の出来が良すぎましたね。パム・グリアー演じるスチュワーデスが50万ドルを巡って悪知恵を働かせる話で、謎解き感覚で楽しめました。パム・グリアーはタランティーノの憧れだったらしく、かなりのおばちゃんですが段々いい女に見えてくる不思議。後、ロバート・デニーロも出てますがめちゃ間抜けキャラで笑う。デニーロをこんな安く使うのもタランティーノくらいでしょう。

イングロリアス・バスターズ(2009年)

タランティーノ作品で一番テーマが大きいのでは?舞台はナチ占領下のフランスでブラピ率いる連合軍の極秘部隊「イングロリアス・バスターズ」が暗躍する話。何と興行収入はパルプ・フィクションを超えて最大のヒット作になっています。確かにブラピがかっこいい!ヒトラーが似すぎ!そして悪役クリストフ・ヴァルツが最高にいい味出してる!僕はこれでクリストフ・ヴァルツのファンになりましたからね。戦争映画なんですが、反戦も戦争賛美も感じさせずにただただエンタメを突っ走ってるので、逆に新しかったです。

ジャンゴ~繋がれざる者~(2012年)

賞金稼ぎに助けられた黒人奴隷が生き別れた妻を取り戻す西部劇アクションですが、これまたクリストフ・ヴァルツが最高にかっこいい映画。黒人奴隷ジャンゴの有能さも観てて燃えます。話題になったのは極悪人として君臨する農園の領主レオナルド・ディカプリオでしょう。タイタニックの頃の優男の面影は微塵もないですね。マカロニ・ウェスタンなんてあまり観たことがないけど、アメリカの奴隷制という黒歴史がちゃんと描かれていてなんだか勉強になった気もした。奴隷制を描いた映画ってあまりないみたいですね。

ヘイトフル・エイト(2015年)

最後は去年公開された最新作ですが、これは僕は劇場で観ました。雪山の山小屋で展開される密室劇で、タランティーノの中でもかなりバイオレンス色が強いように思いました。167分(3時間弱!)もあるので、観るのに結構気合が要ります。で、ストーリーとしては山小屋に集まったワケアリ連中が疑心暗鬼になってサスペンス展開へ・・ラストは賛否両論で、後味が悪いというレビューも多いみたいですが、僕は結構好きな終わり方でした。サミュエル・L・ジャクソンのあの笑顔が何とも言えずいい。とある人物の途中のキャラ変がカタルシスがあって大好き。

 

「デス・プルーフ in グラインドハウス」が入ってねぇじゃねーかこのにわかが!という指摘は甘んじて受け入れます。