キジ猫世間噺大系

一人暮らしで猫を飼った男の末路

【微ネタバレ有】アウトレイジ最終章の感想 ナメてなんかいねーよバカヤローってなんか矛盾してない?

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10/7(土)記念すべき封切り日。アウトレイジ最終章もちろん観にいってきましたコノヤロー!!僕がどれだけこの日を楽しみにしていたか。もちろん家で1&2を観て予習した上で臨んだのですが、最終章はもう2時間引き込まれっぱなしで、頭の整理が追いつかない中どんどんエスカレートしていくバイオレンスにもう本当大変だったんだから。ほんと迷惑もハローワークもないんだから。最終章で監督は我々の期待を裏切らない大仕事をやってくれましたよ・・

観る前に・・

この映画、絶対1と2を観ていく必要があります。その上で完結する最終章ですので、観てない場合はまじで登場人物の関係性が分かりません。過去誰が誰を殺して、今の力関係はこうで・・みたいに頭の中が整理できていて初めて100%楽しめます。6時間の映画を観るつもりで是非1&2⇒最終章までをぶっ通しで観てこそカタルシスが味わえるのです。

あらすじ

関東【山王会】vs関西【花菱会】の巨大抗争後、大友(ビートたけし)は韓国に渡り、日韓を牛耳るフィクサー張会長(金田時男)の下にいた。そんな折、取引のため韓国出張中の【花菱会】幹部・花田(ピエール瀧)がトラブルを起こし、張会長の手下を殺してしまう。これをきっかけに、国際的フィクサー【張グループ】vs巨大暴力団組織【花菱会】が一触即発の状態に。激怒した大友は、全ての因縁に決着をつけるべく日本に戻ってくる。時を同じくして、その【花菱会】では内紛が勃発していた・・・・

 ※公式HPより

ビヨンドの最後で大友は張会長の食客になり、韓国のリゾート地は済州島に渡りピンク産業のトラブルシューターをやっていました。 

顔面世界遺産 役者達に注目すべし!

今回も、アウトレイジシリーズのお約束通り些細なトラブルが火種になり、気づいた時は大炎上という面白展開です。その火種を作るのがピエール瀧扮する花田。ピエール瀧は映画【凶悪】に極道役で出ていたのを見て驚愕したのですが、チンピラと幹部の間くらいの役がドンピシャでハマりますね。今回のキャラも中間管理職的ポジションですが、またキャラがいいんですわ。強面の反面小心者で、【凶悪】の時よりは可愛げがあります。いい趣味もしてる。

塩見三省さん・・ですよね?

そしてビヨンドに出ていた花菱会の若頭補佐の中田。塩見三省がやっていて、ビヨンドではそれはもうスゴい迫力でした。その姿はまさに本物の極道で、いまだにyoutubeで西田敏行と一緒に出てくるシーンをよく見てますから。今回も期待してたんですが、えっ、塩見三省だよね・・?というくらい容貌が様変わりしていました。ビヨンドが5年前なので役者皆少し老けているのですが、塩見さんはかなり変わってた。体調も悪かったみたいですね。図らずも5年の歳月の長さを感じてしまったのでした。でも相変わらずいい役でした。前作はただただ強面の印象でしたが、花菱会の中から見ると結構マヌケで笑えます。

張会長が素人だったとは・・金田時男さん 

 戦後の上野の闇市を十代で仕切った伝説の男 張会長。この人もう雰囲気がカタギじゃない。大物フィクサー感が半端じゃない。ビヨンドの最後にも出てきたけどどんな役者だろうと調べてみましたが、なんと役者ではないとのこと。これは驚くべきことですよ。あの大物感、原田泰造もそりゃあ引金引けませんよってなもんでほんとよく見つけてきたなーこんな人。実在のフィクサー児玉誉士夫もこんな雰囲気だったのかな。ちなみに18歳で闇市仕切ってたとして戦後72年だから今90歳?って役柄に無理があるんじゃなく、10歳くらいで闇市仕切ってたんですよきっと。

なんといっても西田敏行! 

そんで本作の主役は西田敏行といってもいいでしょう!前作ではちょっと出番が少なかったので相当期待しましたよ。あの関西弁をエンドレスで聴きたいな、と。アドリブとしか思えないセリフ回しがいちいち面白い。花菱会の若頭西野として絶体絶命の窮地に陥るんだが…大友を圧倒する存在感で、まじで主役なんじゃ?と思わせるほどにアツかった。

今回も死に方にはリキ入ってる 

前作での伝説のセリフ「野球しよっか」。大友が裏切り者のインテリヤクザ石原に発した戦慄の一言で、その後石原は有名なピッチングマシーン死という大変な事態になるんですが、今回もそんな戦慄の一言が出てきます。
「今日はキャンプ楽しんでもらおうと思って」
このシーン、彼氏と観にきたと思われるの女性が映画館からダッシュで抜け出しましたからね。中央通路通って駆け抜けて行きましたからね。シーンとしてはほとんどギャグでしたが。
「花火打ち上げよっか」
このシーンは一緒に行ったサイコパスM田お気に入りの場面で、かなりご満悦のようでした。これもほぼギャグです。恐怖と笑いの親和性は低いと一般的に言いますが、キタノ映画は軽々超えてきますね。さすがです。 

キタノ映画に見るたけし流死生観

 結局今作も人が死にまくるわけですけど、ラストも大友のアニキらしいっちゃらしくて、図らずもホロリときてしまう。ビートたけしはバイク事故の時もオウムとの対談の時にも死生観について話してますが、その潔さはキタノ映画の随所に反映されていてエンタメに振った映画である本作にも受け継がれています。この世に生まれて生きていることは苦痛だし、罰だと思っていてきっとくたばる時が一番楽しいと。サウナから出たときみたいに、マラソンを走破したあとみたいに。と語る監督だからこそ作れる作品なんだろうとしみじみ思うのです。アウトレイジシリーズは完全にエンタメだと思ってましたが、【ソナチネ】に通じる深さを感じました。 

最後に、「ナメてなんかいねーよバカヤロー」ってナメてないと出せないセリフですよね。