キジ猫世間噺大系

一人暮らしで猫を飼った男の末路

Mっさんの思い出

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暇だから本日投稿2回目。

Mっさんという男についての備忘録をば。

 僕が大学に入学する前の2005年3月、入寮することになる大学寮での入寮選考会でMっさんと初めて会った。Mっさんの見た目は、小林よしのりの首をもっと太くして、瓶底メガネをかけ、全体的にゴツくした感じだった。というよりもロナウジージョそっくりだった。同じ部屋で待機している時、Mっさんは工学部に入ること、3年で飛び級して卒業する目標であることを教えてくれた。また、その際にMっさんは自分が食べていたプリッツを僕にくれたのだが、クチャラーであった。

以来、Mっさんとは5年間同じ寮で生活することとなる。

 

そして、Mっさんは重度のライヤーであった。

Mっさんは自分を大きく見せるのに必死だった。どう見てもモテそうにないのに、Mっさんには5人の彼女がいて持て余してるということだった。決め台詞は「そんなに俺のこと好きなら証明してみろよ」。これでどんな女も落ちたという。

ある日、Mっさんが彼女の写メを見せてくれたのだが、それは杏さゆりの写真だった。

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いろいろ思い出してきた。今考えてもMっさんは尋常じゃない人物であり、似てる人が一人も見当たらない。

超ハードSM動画を多数所持していたり、雪が積もった午前5時に窓を全開にして目隠ししてピアノを弾いていたり、ムカデをカッターで切り刻んで燃やしたりしていた。

また、Mっさんはとある宗教に入っており、寮の部屋に神棚を祀っていた。みんなで夜中に比叡山に登るイベントを頑なに拒んだのもMっさんであった。なんでも、比叡山には霊が集まっていて祟りを受けるという。

 

そんなMっさんは、反面、基本的に温厚で周囲にやさしいため、それなりに寮生とはうまく生活していた。

 

なお、Mっさんは、3年で学部を卒業するはずだったのだが、結局7年かかることになる。試験前に寮の食堂で話したとき、「絶対取れない単位がある・・」と漏らしたMっさんの手には、マリオカートのコントローラが握られていた。

 

Mっさん元気かなあ。30歳くらいまでは学生でいるつもり、と言ってたけど。

ライヤーなりに珍しくいいやつだったMっさんだけど、ライヤーは治らないんだろうな。

とりとめもないがこれで終わりです。