先日タイタニックが地上波でやってたので7回くらい目の鑑賞をしました。
この映画の中で、氷山を見逃したやつとか積んでるボートを半数に減らしたやつとか2人乗れる板に女1人しか乗せなかったやつとか色々やらかした人が出てきますが、特筆すべきはコートのポケットに260億円のブルーダイヤを忍ばせたまま女に着せてしまったやつですね。
そいつはグレートブリテン紳士なので船が沈む途中で女が寒くないようにコート着せるんですけど、ポケットに入ってるの普通に忘れてて数分後に発狂することになります。そして沈没事故からは生還するんですけどのちの世界恐慌で破産してピストル自殺をすることになります。その時に260億のダイヤを持ってたらなんとかなったんじゃないかと思うと彼が不憫でなりません。
そもそもがこの人、破産寸前の家と騙し打ちで縁組されそうになってて、ルンペンに婚約者を寝取られ、260億のダイヤも失くし、現実世界ではタイタニック以降悪役しか与えられなくなった不遇な男なんです。コートのことは正に一生の不覚というやつでしょう。
ちなみに僕もコートでのやらかしには身に覚えがあります。あれは学生時代、ジャックがローズに教えたみたいに唾の吐き方からゲロの吐き方まで僕に教えてくれた弊ブログでもお馴染みのKing氏という先輩が、ある日クラブに女引っかけに行こうとか言いはじめて、2人で真冬に京都木屋町のWORLDというクラブに乗り込んだんですよ。僕は全然乗り気じゃなかったんですけどね、いつもチキってるKingが珍しくノリノリだったんで仕方なく同行しました。
そしたらKingが俺ちゃんの本気を見せてやるとか言いはじめて、一人でイッキしてエンジンかけて、いかにもなオサセに声掛け始めたんですよね。「どっから来たん!???」とか大声でさ。「一杯飲む!???」とか言っちゃって。そしたらなんか釣れたらしく、2人で訳分からん踊りしながらチュッチュしてました。僕はまあ隅っこでひとりちびちびジーマ飲んでました。
そんで僕は翌朝に肉体労働のバイトがあったので、Kingに一言告げて帰ろうとしたんですよ。そしたら「俺ちゃんこのままホテル行く思うわ。深夜は冷えるから上着をお前のダウンと交換してくれ」って謎なこと言いはじめて、うっすいKingのコートと僕のダウンジャケットを交換したんですよね。
極寒の京都の街でひとり寂しく一人暮らしのアパートへの帰路に着いたわけです。で、家の前で気づきました。家の鍵ダウンのポケットや!と。その時の僕ブルーダイヤくらい青ざめてたんちゃうかな。それからKingに電話したんですけど「すまん、俺ちゃん今ええとこやから耐えてくれ!」って言われて寒空の下立ちすくみました。沈没して極寒の海に放り出された気分でした。
仕方ないので家の近くの漫画喫茶に入って夜を明かしました。その時選んだ漫画が事もあろうにウシジマくんで、ただひたすら惨めな気持ちになりました。朝になりKingから連絡があり、漫画喫茶まで来てもらうことになりましたが、その時の僕はやっぱり目だけがジャックみたいに凍りついてましたよね。ちなみにKingはなぜか女とどこにも行かずに朝まで踊ってたらしいです。好みじゃなかったとか言ってましたけど、土壇場でチキったようです。
どうせなら、タイタニックのパロディAV「パイパ○ック」の裏表紙に書いてあるみたいに「俺ちゃんも股間がデカプリオ」になったらよかったのにと思いました。