最高級ブランド牛「松阪牛」を家で好き放題に料理してみたその記録です。
松坂牛とは
三重県松阪市近郊で肥育された日本三大和牛の一つで、高級和牛の代表格とされる松阪牛の最大の特徴は「霜降り」。
今回レビューするものは焼肉用となっていますが、サシの入り方もこの通り細かくA5等級も納得の仕上がりです。
牛の名前は「さつき号」
今回初めてブランド牛を食すわけですが、驚いたのが牛のスペックが記された証明書が同封されてたんです。名前が「さつき号」で、肥育日数683日。屠畜日や移動履歴まで載ってました。以下の条件を満たさないと松阪牛を名乗れないので厳密に管理されてるんですね。
松阪牛の条件
1.黒毛和種、未経産のメス牛
2.生後12ヶ月までに松阪牛生産区域に導入
3.三重県の特定地域での肥育日数が500日以上
4.個体識別管理システムに登録されている
通常、食用肉は乳牛になれないオス牛らしいですが、より脂肪の質が良く量が多い未経産のメス牛でないとダメとのことです。
そりゃあ希少価値も上がるし、管理にも手間暇かかってこそのブランド牛なんですね。
「秋吉」風きゅうりの作り方
本題に入る前に、脂っこいものを食べる時のカンタンな付け合わせを紹介します。これ、焼鳥の名門「秋吉」という北陸発祥の焼き鳥屋のメニューのパクリなんですが、これがめっぽう美味しくて家飲みの度に使ってます。
作り方はきゅうりを四つ割りにして、塩と味の素を振りかけてしばらく置いておくだけ。ちょっとした浅漬けみたいになるんですが、家飲みの時にどんなに大量に作っても毎回ハケます。ウチに飲みに来るお客さんにも超好評。
焼いていきます
いい肉はあんまり焼きすぎない方が良いので、さっと炙る程度で。大事なのは直火で焼くこと。ホットプレートよりは網焼きが吉です。
少し色が変わるくらいで。
ゲランドの塩で
まずは塩で味見を。
松阪牛本来の味がよく分かります。やっぱり高級和牛は脂肪の質が異なることを実感できます。調べてみたところ、松阪牛は「不飽和脂肪酸」が他の黒毛和牛よりも多く含まれているということがポイントのようです。
「不飽和脂肪酸」は融点が低いため、口に入れた瞬間に脂が溶けて旨味が広がるのだとか。これが高級和牛のうまさの秘密なんですね。
ちなみに塩は個人的には「ゲランドの塩」がおすすめです。いつも冨澤商店で大量買いしてパン作りに使ってますが、一番美味しい塩だと思ってます。単なる塩化ナトリウムとは一線を画す深みがあります。
自家製タレで
市販のタレもいいですが、せっかくなので独自配合で作ってみました。
ベースは、醤油、砂糖、胡麻油、豆板醤、にんにく、生姜、胡椒、炒りごま。隠し味に蜂蜜とすりおろしりんご。適当に混ぜて火にかける。
醤油はあまり濃くしない方が良いですね。タレの甘みが加わって旨味が引き立ちます。
「やまもと」風焼きしゃぶ
次に、一番人気の高かった食べ方を。
さっと炙った肉を、薄切り玉ねぎと一緒にポン酢で食すだけです。肉の脂が濃厚なのでポン酢の酸味がとても合います。玉ねぎの辛味も良い仕事をしており大好評でした。
ちなみにこれも石垣島にある大人気焼肉店「やまもと」の焼きしゃぶのパクリです。
炙り肉寿司
最近はいい食材が手に入ったら寿司にするというポリシーでやっておりまして、今回もやってみました。硬めに炊いたご飯で酢飯を作り、握ったらバーナーで焼き付けます。
既に酔っ払ってたため、まな板まで焼いてしまいました。
わさびを乗せて、生姜醤油で食します。炙りたてで少し熱さが残るくらいがとにかく美味いですね。肉質が柔らかいのでマグロのトロみたいにシャリと一緒にほぐれるのがよいです。
贅沢にいくらを乗せて
ここらでテンションが上がっていたのか、冷蔵庫に眠る虎の子のいくらを乗せてみることにしました。
まぁ、文句無しにうまいですよねー…
【番外編】肉じゃが
ここからは実験。良い肉は肉じゃがにするという謎のこだわりを持つ私でして、これまであぐー豚やイベリコ豚などを肉じゃがにして成功をおさめています。
勿体無いですが細かく切って…
圧力鍋で肉じゃがに仕上げます。
感想としては、、、残念ながらそのまま焼肉で食べた方が美味しいですね。上質な肉の風味は肉じゃがにしても残ってますが、食感や脂の口溶けは無くなりますのでちょっと良い肉じゃがといった趣き。
肉じゃがにするなら、今のところイベリコ豚のバラみたいな半分以上が脂みたいなやつで仕込むのが一番活きますね。全体に脂が回って超美味しくなります。
おわりに
初めて家で食べるブランド和牛でしたが、やはり背景にあるブランドとしてのこだわりや管理の徹底加減を感じることができました。
味は言わずもがな、家だと色んな食べ方を安価に楽しめるので、お取り寄せ、激しくオススメです。