金魚のソーシャルディスタンスはおろか人間のソーシャルディスタンスも守られていない話題のアートアクアリウムに行ってきました。
ついに常設展示へ
毎年夏に開催していたのが、どうやら先日から常設の美術館として開館したとのことです。実は土曜日の夜に飛び込みで入れるかトライしてみたんですが、めっちゃ行列出来てたしWebチケット持ってないと入れないとのことであえなく断念。Webチケット2,300円を購入の上再訪したのでした。
日曜11:00、炎天下の中マスクをして、パンフレットを眺めながら列に並ぶ。パンフレットには以下の記載がありました。
※アートアクアリウム美術館を楽しむヒント※
アートアクアリウムを楽しむには、全ての感覚を研ぎ澄ませて下さい。人間の第六感を刺激して、皆様を非日常へお連れする仕掛けがここ彼処に用意されています。アートアクアリウムとは、観賞魚としてこの世に生を受けた魚たちの晴れの舞台です。
正直暑さと前日の飲みすぎで頭がボーっとしていて、感覚を研ぎ澄ますなんて土台無理な話でコンディションは最悪だったんですがそれなりには楽しめました。ちなみに魚的には晴れの舞台とか言われても・・・って感じかと。
いざ展示の中へ
始めの展示はこんな感じでなんの変哲もない熱帯魚屋って感じ。
ただ、一歩進むと何ともアグレッシブな掛け軸が。爆音の中金魚が掛け軸の中を上下するんですが、その無作為な動きが良いと思いました。金魚達が下の方に溜まってても見応えないですから。いい感じにバラバラに動くんですよね。習性を利用した何かかも知れません。
次にこの水槽が現れて、おいソーシャルディスタンスわい!ってなりました。でもディスタンスは度外視すればするほど見栄えはいい。三角や四角の窓から覗くと万華鏡みたいに見えるという仕掛けあり。
なんか頭がボコボコしたオオカミウオみたいな金魚がこっち見てくる。。
続いて江戸の花街をモチーフにしたというゾーンへ。花魁が禿を引き連れて吉原の街を歩く花魁道中の図。金魚に妖艶なイメージがあるのはなぜだろうか。
個人的なお気に入り。表面張力がいい感じで写真映えする展示だと思う。よく見ると金魚の鼻のところが膨らんでてとても特徴的。同行のM氏には「ストレスでこうなったんだよ」というガセネタを刷り込んどきました。
黒出目金もシックで綺麗。
個人的に好きなスイホウガン。以下の通りかなり可哀想な品種。同行のM氏にはこれまた「袋はストレスで膨らんで破裂すると死ぬ」というガセネタを刷り込みました。
動きが鈍く、素早い金魚と一緒に飼うといじめられたり、餌にあり付けず弱ったりするので飼育する場合は動きの鈍い金魚と一緒に飼育する必要がある。また、水槽内のレイアウトは袋が破けないように角の無いものを選ぶ必要がある。(Wikipediaより)
見よ!左下の金魚のダイナミックなうねり!
地球をイメージした展示。光の色がどんどん変わるんだけど、色によって金魚自体の色も全く違うものに変わるのが面白い。
近くで見ると濁ってたりガラスの傷が分かるので、こうして俯瞰して見るのが一番綺麗に見える方法だと終盤になって気づくという。
個人的ハイライト 能面コレクション!
展示の後半にはプロデューサーが金魚の展示を行うに至った経緯が紹介されていて、影響を受けたコレクションが展示されてるんですが、この能面コレクションが最高でした。京都の三十三間堂にある1001体の観音像は一つとして同じ顔がなく、誰しも必ず似てる顔が見つかるという話ですが、この展示も同じ楽しみ方ができましょう。ちなみに私に似てる顔は一番左の列の下から2番目です。
正直金魚よりずっと見てられる。
東海道五十三次一覧もいいよね
歌川広重の五十三次も全部揃ってて見応えあり。
最後に
金魚が密過ぎるとか虐待とか色々言われてるようですが、これ水族館と一緒じゃないですかね?確かに音とか光とか凄いけどそれによる魚へのストレスを知りたいですね。3万匹もの金魚が展示されてるので水槽毎の死亡率とか統計が取れそうですけども。