キジ猫世間噺大系

一人暮らしで猫を飼った男の末路

バチェラージャパン1一気見感想。サイコパス久保となでしこしこJAPANの泥沼劇

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アマプラで「あいのり」とか「テラスハウス」とか「ペロペロハウス」系のバチェラージャパンという恋愛バラエティドラマをやってた。好きモノの僕はこれを一気見した。

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選択肢あり過ぎると逆に選べなくなるよね

バチェラーは元はアメリカの番組で、1人の完璧な男を巡って25人の女がバトルするというのがフォーマットだ。全12話の中で女性達がどんどんふるいにかけられていくのだけど、お約束の女性同士の確執が面白くてダラダラ観てしまった。

記念すべき日本版バチェラー第1号は久保さんという35歳のイケメン東大卒青年実業家で非の打ち所がない完璧超人。「結婚以外全てを手に入れた男」という肩書きは伊達じゃなかった。なんか全てがスマートすぎてこんな人間いるんかって感じ。岡村隆史が「完璧すぎて人となりが入ってけぇへん」つってたからね。強いて欠点を挙げるなら少し身長が低いくらいか。

あ、バチェラーって英語で独身って意味ね。バチェラーパーティとかいってメリケンでは結婚式前日に家にストリップ嬢呼ぶあれね。

なでしこしこジャパン大集合

対して、25人の女性陣がね、これまた味わい深いんですよ。みんな結構美人なんですがグラドル崩れみたいなのや地下アイドルも多い。後で調べて分かったんだけど、公募を謳いながら8割方が半芸能人みたいな感じらしく、これは売名にも使えるわと思った。

ナイナイのお見合い大作戦はさ、離島とかが舞台で普段テレビに出ない完全素人の一般女性だから、世の中のリアルを嫌という程感じるけど、バチェラーの嬢は確かに作られてる感はあったよね。それでもヤラセは全くないという話だけれども。

で、第1話。レッドカーペットで25人の女性達が一人一人挨拶に来るわけ。みんなバチェラーに覚えてもらおうとして必死でさ、折り鶴折ってきたりいきなりハグしたりでもう大変でした。みんな語彙がなくて「キャーヤバいキャーヤバい」しか言ってませんでしたからね。手をうちわにして首筋パタパタ扇ぐ、みたいな。そんなん意味ないやろ、みたいな。

いきなりハグとかどこぞの毛唐に仕込まれたんかって感じですよ。大和撫子なら自重するべきですよ。どこのなでしこしこジャパンかお前らはって感じで非常にけしかりませんでした。でも後の展開を想起させるこの冒頭はなかなか良かったです。

なお、本場アメリカでは最後の3人になった時点で全員とベッドインというイベントがありますからね。さすがのUSAだわ。刺激に対して貪欲ですからね。

ゆきぽよ大天使説

そこでね、一際異彩を放つ嬢を僕は見逃しませんでした。その名はゆきぽよ。ガチギャルで共演の女から「国宝」と言われるだけあって、金髪盛り髪ガンギャルなんすよ。まずタメ口だし、またローラフォーマットかよと思ったけど「ギャル嫌いならいつでもやめるよ」と言って「バイバイ」と去っていったゆきぽよには新しい風を感じました。ギャル=怖いの固定観念が覆りましたよね。

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このギャルが意外と最後の辺まで残ってて、バチェラーの好みに合わせて黒髪になりますからね。話したいことをメモったりしてて実にけなげなんです。正直一番かわいかったわ。後、地味に歯が無いのがじわじわくる。

押せばええっちゅうもんやないんや

でもね、おじさんが思うに皆んな必死過ぎるんすよ。フォーマットの都合上そうなるのは分かるんですが、こと恋愛においてはアッピールすればいいっちゅうもんじゃないですからね。なんかもうみんな押しが強すぎてもうね。駆け引きとかないですから。例えるならマッドマックス怒りのデスロードみたいな。全員がイモータン・ジョーくらいゴリッゴリに押しますからね。持ってるギターの先端から火吹いてますから。

しかも見てたら気付くんだけど、久保さんはおしとやか系が好きなわけ。で、追いかけたいタイプなわけ。それも分からずに「ローズ貰えなかったら終わりじゃ!」みたいな感じでクボリンクボリンやるからあかんのや。色仕掛けで喜ぶのは視聴者のおじさんだけや。あれだけ口を酸っぱくして「男は追わせなあかんで。一回押すのは後で引くためやで」って教えたんやけどね。案の定清楚系が残ってもーたやないか。まぁこの番組に出てる時点で皆んな気が強いと思うけどね。

それらをいなす久保さんもね、皆に好きって言いながら容赦なく落としていきますからね。もはやサイコパスの所業。

スタンフォード監獄実験

でもさ、押せ押せになってしまうのも仕方ないとも思うわけ。みんな不憫にもバチェラー期間の2ヶ月間、ケータイや漫画を取り上げられて外部との接触がなくなってますからね。ほとんどスタンフォード監獄実験と一緒ですよ。看守役と囚人役に分かれて生活すると、素の振る舞いも役割に近くなっていくというやつね。この実験を題材にした「es」という気が狂うくらい面白い映画があるので紹介しておきます。実験開始してほんの3週間で大変なことになりますからね。激しくオススメです。

久保さんは一人一人デートに誘っていくんだけど、選ばれなかった女性はずっとバチェラーハウスというところでゴロゴロしてるだけですからね。女性同士で噂したりグチ言ったりしてるだけですからね。他に考えることもないのでそりゃあ盲目にもなりますよ。

時短のバチェラーの見方

でね、バチェラーって1時間が12話とめちゃくちゃ長いので忙しい人にオススメの見方を紹介します。

本編とは別に今田耕司とゲストが色々評論する20分くらいのトークセッションが1話毎にあるので、それさえ見れば十分です。ダイジェストで面白いところだけ切り出されてますから。

それでもなお忙しい人は、本編冒頭にある前回の振り返りと予告だけでイケます。大体わかります。僕はそれプラス修羅場シーンだけピックアップして見ていきました。

終わりに

ネタバレだけど、最後まで残った子と久保さんは別れてますからね。やっぱり結婚は全ての条件が揃ってりゃいいというものでもないんだな、と感じました。

そんな久保さんの初の著書がこちら「その恋はビジネス的にアウト」。ビジネスメソッドを恋愛に適用する指南書といういかにもサイコパスが書きそうな本です。