最近コンタクトレンズ絡みで嫌なことがあった。
池袋にコンタクトを作りにいった
両目とも0.3ほどの視力なのだが長らく裸眼を通していた。理由はメガネが嫌いだからだ。仕事でプロジェクタ投影を見る時だけメガネをかけてはいたが、顔に何らか異物がぶら下がっているのがまず嫌だし、夕方とかになると顔の脂でメガネがずり落ちるという現象に耐えられない。そう、僕はチュートリアル福田もビックリの脂性脂性アンド油虫なのである。
さらに、メガネが全く似合わないというのもあり、オシャレメガネを買えばあるいは!と思い立ち先日Zoffで2本のメガネを購入した。普通の黒縁メガネは既に持っていたため、今度はちょっとインパクトのある丸メガネにしたのだが、これがまあ不評で一本は「昭和の芸人スタイルですか?」と言われ、もう一本は「アラレちゃんかな?」とか「モード学園の生徒かよ」とか言われたので、それらのメガネは二軍に下げざるを得なかった。
そんな中「なんでメガネかけないんですか?」と後輩から質問を受け、色々説明が面倒だったため「見たくないものを見たくないからさ」と返したら「バンプの藤原基央と同じこと言ってますよ」とか言われて急にこっ恥ずかしくなり、メガネが嫌ならコンタクトをすればいいじゃない!と思いつき、休日に池袋へ作りに行った。
ハードレンズを一生付けるか、残尿感が一生続くか
ある程度コンタクト屋のあたりをつけてサンシャイン通りへ向けて歩いていたところ、ちょうどコンタクトの呼び込みをやっている人がいた。「安いんですか?」と聞いたら「自信を持ってオススメできます!」と言ったので、色々めんどくさくなっていた僕は渡りに船とばかりに乗っかることにした。なんかコンタクトを買うには眼科検診が要るらしく、二階に併設されている小さな眼科へ通されとんとん拍子で目の検査をすることになった。
眼科は少し混んでおり、一人の若い女が初めてのコンタクト着用が怖くてできないらしく、もう無理、もう無理、とか言っててギョッとしたが、それを尻目に僕の検査が始まり、だいぶアレな感じの60歳くらいの先生がやってくれることになった。視力検査でお馴染みの変な気球の絵を見せられたり、スプーンで片目を隠してCの向きを答えたりした後、コンタクトの希望を聞かれたので「低コストで済むやつお願いします」と返した。
コンタクトには、ハードとソフトがあり、ハードが最も低コストだが着用感が悪いため、ハードを試着してみた8割の人がソフトを選ぶ、と先生は言った。のだが、僕はもうどれもおんなじやろ!という気持ちになっていたためハードの試着をしてみることにした。先生は「いやー、厳しいと思いますよ?」と言ったがやってみないことには始まらない。隣りの芝生本当の青さは隣りに住んでみないと分からないのだ。
いざハードの試着をすることになったのだが、ここで驚くべきことが起きた。先生が直接コンタクトを指に取り、おもむろに僕の目をこじ開けて左目にブチ込んできたのである!若干の度が入った試着用レンズによりクリアになった視界は、長く伸びた先生の爪の中の垢と思しき何かの存在と鼻の穴から伸びる白い鼻毛の存在を認めた。そしてその衝撃以上に気になる左目の圧倒的異物感!ゴロゴロと目の中で踊るハードレンズの不快感は想像を上回るレベルで、一生ハードレンズが外れないのと一生残尿感が続くのを選べと言われたら本気で小一時間悩んで残尿感を選ぶであろうシロモノであった。おぉぅ~と情けない声を上げた僕はすぐさま「ソフトにしてください」と不潔な先生に懇願し、晴れてソフトを装着することになったのだった。なお、初コンタクトの女は今度は付けたコンタクトが外れなくなり僕が帰る時には号泣していた。
目を取り出して丸洗いしたい衝動
僕が購入したのは1年保障付の使い捨てでない常用ソフトレンズだった。毎日の洗浄の手間と紛失のリスクはあるが、1年間は保障が付いているため何度でも交換可能だったのが良かった。紛失保障はなかったが、コンタクト失くすような奴は馬鹿に決まってるため問題ないと判断した。錠剤を入れるだけでOKの洗浄液を1年分購入し、意気揚々とソフトコンタクトの生活が始まった。街中がクリアに視えることの喜び。目をしかめずとも美人を視認できる僥倖を噛み締めた僕は何でもっと早くコンタクトにしなかったんだろうと後悔したが、コンタクト生活3日目にして重大な異変を来たし始めた。夕方になると尋常じゃなく目が痒くなるのである。
花粉症は都市伝説だと思っている僕にアレルギーの類はないし、以前ワンデーをちょろっと使った時もこんなことはなかったのだが、尋常ならざる目の痒みは耐えられるレベルではなく、「目が、目が~~!!」となったため、仕事中だったがトイレでコンタクトを外すこととなった。外した後、怒涛の勢いで目をこすった。
かくして僕は再度件の眼科へ向かいコンタクト着用時の痒みを訴え、件の先生から「よく分からんがレンズ換えてみる?」と提案され、無償で他のメーカーのレンズと交換することになった。しかしながら、新しいレンズをつけて痒みがなくなったかというとそうではなく、依然として痒いし、なんなら着用感を忘れたのは酒をしこたま飲んでコンタクトを付けたまま寝た時だけであった。
紛失というハードラックとダンスっちまった
付け続けていればその内慣れる。そんな一縷の望みをかけ翌日もコンタクトをして出社し、帰宅後寝る前にコンタクトを外した時に突如としてソレは訪れた。コンタクトが外れない問題である。どうしても右のコンタクトが外れない状態に陥ってしまった。何とか外そうと右目を直に指でこねくり回し「ヒ、ヒィ~」と号泣しながら取ろうとしたのだが、これが全く取れない。あまりの痛さに一旦休憩しよ?一旦休憩しよ?と思い洗面所を離れた瞬間、視界がぼやけていることに気づいた。そう、コンタクトは既に外れていたのである。
このコンタクトは紛失保障なしである。紛失はそのまま6千円の損失に直結するため、僕は徒に傷ついた角膜をそのままに、必死に洗面所周りを探索した。途中猫が何事かと洗面所に来てゴロンと横になったのでブチギレて猫を締め出し一生懸命探したのだが、見つかるのは四方八方に散らばる陰毛だけであった。僕はコンタクト着用1週間目にして紛失という不運(ハードラック)と踊(ダンス)っちまったのである。
翌日、件のコンタクト屋に行って「早くも失くしました」と告げたら無慈悲にも「ププッ、再購入ですね~」とのことだったので、その場で左目のコンタクトを返品してやった。一連の騒動で残ったのは一年分のコンタクト洗浄液のみであった。
まとめ
安物買いの銭失いとはワシのこと。1週間しか使ってないけど、このコンタクトのタレ、なかなかの優れものでウチに1年分あるのでだれか買いません??それなりに勉強させてもらいまっせ。