ひょんなことから良質の毛ガニが手に入り、というか普通に角上魚類で買っただけなんですけど正直この世で一番うまいのは茹でたての毛ガニだと思うようになってきた30代です。
で、自分で解体して食した時の顛末を備忘録までに記します。
まず洗う
何かですね、毛ガニ2匹買ったんですけどこれが普通に生きてましてね。泡吹いたりしてちょっとゴソゴソしてるの。横浜くんだりから東京の端の方の自宅まで電車に乗ったりなんだりして連れ帰ったんですけど、家に着く頃にはもう愛着が湧いてましてね。東京砂漠を共に歩んできた仲間みたいな。俺達は最高のファミリー↑↑みたいな。
でも俺はコイツを捌いて食わなければならない。心境としては泣いて馬謖を斬る時の諸葛亮と同じでしたよね。
で、何か知らんがオガクズまみれなのでとりま洗います。
キレイになりました。この時はもう己の運命を悟ってか、彼(彼女?)の両肢は力なく垂れ下がっているだけなのでした。
塩茹でする
次にコイツを茹でることになるんですけども、この取っ手がなくなったティファールに、水1リットルに対して30g程度の塩を入れて沸騰させる。意外と塩の量が多い。
甲羅を背にしてぶち込む。背にする理由は味噌が流れないためとか、甲羅に空気が残ってて浮いてしまわないためとか色々あるらしい。さらば戦友よ。地獄で会おう。
アーメン。
ふんどしを外す
20分ほど茹でたら水で締めます。色も赤くなった。
カニの腹の三角形になっているところ通称ふんどしを外します。この時点で「カニはクモの仲間」という誰得話を思い出し始める。
甲羅を外す
ふんどしを外したところにある穴に指を入れ、力任せに甲羅を外す。この時味噌を流さないように細心の注意を払う必要がある。
ギョー。
思ったより黒い。グロい。カニミソってこんなだっけ?そもそもカニミソって何だってばよと思い調べてみると、何かカニの肝臓的部分なんだって。脳みそだと思ってる人も結構多いらしいけどさすがにそれはないでしょ、と思ってましたよ聡明な私は。
蟹の死ばさみ
次にカニの足を切り取っていきます。カニはハサミで挟んだものを死んでも離さないことから、執念深い、欲深い例えそれが「カニの死ばさみ」。でも文明の利器の前にはあえなく轟沈。
はい。
カニは食ってもガニ食うな
写真撮るの忘れたんですけど、エラがあって(写真左上)、この部分はガニと呼ばれるんですけど、食えないためむしり取ります。ガニには不純物や寄生虫がいるのでむしろ食ったらアカンのです。
その後、一刀両断!胴体部分も結構身が入っててよいです。
盛り付け
月夜のカニは痩せていて身の養いにならないと言いますが、こいつはまあまあ身が入っていた。ちなみにこの時月夜だったかどうかは不明だ。
自作カニ酢
適当に酢、薄口醤油、みりん、砂糖、鰹節をぶち込んで火にかけるんだけど、この日は薄口醤油がなかったので以下の宗田節を使ったところ大変な黒さと相成りました。
いざ実食
その後、後輩たちとうめぇよううめぇようと言いながら涙を流して堪能しました。結論として、塩加減さえ守れば後は誰がどうやったってうまいという真理に辿り着きました。
おわりに
やはり、ウニ>カニ>いくらですかね。
嗚呼、罪深き美味さの彼らを食す罪深き人間達よ!