キジ猫世間噺大系

一人暮らしで猫を飼った男の末路

宮古島旅行記② 〜器材セッティングで詰むKing〜

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二日目です。一日目はこちら↓↓

ダイビングは大体朝が早く、8時には港に集合する必要があるのです。Kingも起きてきて白々しく「あれ?片付け全部やってくれたん?」と言ってきたので「全部Kingさんが一人で片付けてましたよ。まじ助かりましたわ」言うてやりました。そしたら「まじか。やっぱ俺ちゃんすげーな」とか言ってました。

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一行は港へ

それから一行はM田がなぜかユニフォームだと言って用意してきた一番搾りのTシャツに着替え、朝食を買いにコンビニへ。沖縄のコンビニはおにぎりコーナーが充実していて、ポーク玉子が何種類もあるんです。これが食べごたえがあって美味しくて、なんで内地に普及しないのか不思議なレベルでした。

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港に到着したらKingが「俺ちゃん、きれいなトイレでコーウンぶちかましてぇ」などと言い始めたので、Uターンしてフェリーターミナルを見つけてKingを降ろす。この人は以前一緒にフィリピンに行った時に「コーウンぶちかましてぇ」という発言がウケたのに味をしめていまだに使ってくるのです。ちなみにベンジャミンでは、小便したい時は「ジョンベネ行きてぇ」。汁などを一口もらいたい時は「ルーシーブラックマンくれ」などと極めて不道徳な言い回しをしがちなため、内輪だけで留めるのが吉なのです。

屋根なし船で灼熱地獄

で、時間になったのでお目当てのダイビング船を見つけたんですが、なんと屋根が無い船ということが判明。普通のダイビング船は屋根があるはずなのですが、なぜか今回は何時間も屋根無し炎天下が確定していてまじ地獄だと思いました。宮古島一速い船とかドヤ顔で言ってましたけども。僕はそもそもがダイビングが苦手なので「ただでさえ地獄なのに・・」と思ったんですが、M田が「筆者さん口に出てますよ!」と教えてくれました。心の声が漏れ出ていたようです。

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死んでも文句言いません、みたいな紙に一筆して、ラーメン屋の店主みたいに頭にタオルを巻いて船に乗り込み一行は1本目のダイビングスポットへ。ダイビングする時は自分で器材セッティングする必要があって、ボンベとBCを取り付ける少々ややこしい手順があるんですが、もちろん前回潜ったのが1年以上前のため手順を覚えておらず、ダイビング歴通算150本のM田にやってもらいました。最後にボンベから空気を送り込むバルブを回してセッティング完了です。

器材セッティングをミスるKing

ふと横を見ると、Kingが器材セッティングに悪戦苦闘しており、Kingはダイビング歴通算50本以上なのにこのレベルなんだ・・と思いました。「筆者ちゃーん、これどうやんの?」とか聞いてきたので「聞く相手間違ってません?」言うてやりましたわ。で、Kingのセッティングをじっと見てたんですけど、最後のボンベから空気を送り込むバルブを回すところで、おもむろにボンベとBCをつなぐキャップを外し始めたんですよね。流石に一同、いやいやいやいやってなりました。え?それやったら全然空気吸えなくないですか?ってなりましたし、え?普通に死にませんそれ?ってなりました。さらにKingには不運なことに、それをダイビング船の船長に目撃されていて「おいおい大丈夫かよ・・」と言われてました。早くも問題児認定されたKingは「海外ならガイドが全部やってくれっからな。このセッティング分のカネも払ってるつもりやからな」などと言って自己肯定感をキープするのに必死なようでした。

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海中でめっちゃ蹴ってくるKing

それから1本めのポイントに潜ることになったんですが、今回のダイブショップは一人のガイドが10人を引き連れて潜るという仕様になっていて、それガイドもクソもねーんじゃないの?っていう状態になってました。普通は一人のガイドに対して3〜4人を引き連れて、珍しい魚とか詳しく教えてくれるんですけど、10人いたらまずガイドが遠くて指示が見えづらいし、2人同時に溺れたりしたら終わりやん、と思いました。

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※海中を潜航するKing

首尾よく海に入った我々でしたが、海底で全員揃うのを待機してるとなんか上からスコボコに蹴ってくるやつがいて、見たらKingだったんですよね。これ決してふざけてるわけではなくダイビングあるあるなんですが、なんかやたらと蹴ってくる人いるんですよ。多分周りが見えてないんでしょうね。というか海の中でふざけるやついたら相当危険なので一緒にダイビングしたらダメです。僕の位置取りが悪い?いやそんなこと無いでしょ。じじつ、Kingは蹴ってきたこと覚えてなかったですからね。おいおい通算50本わい!ってなりました。海の中はニモとかウミヘビとかネムリブカがいましたけど、特筆すべきものがなくあまり記憶に残りませんでした。

ウミガメで止まる船

それから次のスポットまで船で移動してたんですけど、いきなり船が止まってUターンし始めたんですよね。どうやら波間にウミガメが見えたとのことで、見ると本当にウミガメがプカプカ浮いてるんです。で、動かない。みんな、死んでるんちゃうかなって思ってたと思います。ガイドさんがそのウミガメを両手で持って船に引き上げたんですけどね、確実に死んでて、一同クッサ!ってなって、船内は異様な空気に包まれたというのが今回のダイビングのハイライトでした。

炸裂するKing節

船内ではところどころKingが「さんぴん茶飲みたくね?(真意:お茶取ってこい)」とか、少なくなった一口分も無い茶を手渡してきて「お前も茶飲むか?(真意:後片づけといて)」とかいうプレイをしてきたので聞いてやったんですよ。「奥さんにも同じことやってるんですか?」って。そしたら奥さんには完全に頭が上がらないらしく、Kingが率先して茶を持ってきたりしてるとのこと。学生の頃、3時間待ってくれる女じゃないと俺ちゃんはNGだわ、などとホザいていた男の面影は消え失せ、Kingとは名ばかりの裸の王様がそこにはおりました。

残圧マウンティング

あと、ダイビングでは残圧マウンティングというのがあって、空気の消費が遅い=ダイビングが巧い、とされる風潮があります。そのため、船に上がってきた時の残圧が何気圧残ってるかをチェックし合って多く残ってる方が得意げな顔をするのです。今回もKingが「筆者、残圧なんぼやった?」とめっちゃ聞いてきてました。なお、僕はKingの残圧申告にはかなり懐疑的になっており、数年前に慶良間に潜りに行った時に、例のごとくKingが残圧聞いてきたので「残圧50です」と答えたんですよね。そしたらKingが自分の残圧答えなかったので一応聞いてみたんです。そしたら「60や」だと。んでこっそりKingの残圧計見たら40だったんですよね。いや嘘ついてるやん・・・コワイコワイコワイコワイってなりました。残圧、それは男の沽券に関わる問題のようです。

超高難易度コースに挑むM田

3本目のダイブは、M田は船長に認められたらしく、超高難易度のコースに挑むことになり、Kingと僕は通常コースと相成りました。後から聞いたらM田のコースはかなりやばかったらしく、かなりの深度で長時間洞窟を移動するというもので、ダイブコンピュータ(ダイバーが持つ腕時計状の機械で、潜水時間、深度、体内窒素量を算出する)がピーピー鳴りっぱなしだったようです。Kingが「俺ちゃんも行けたんやけどなー」言うてましたけども、俺ちゃんは器材セッティング出来ない時点で死んでますから!残念!って思いました。

開いてないニンギン商店 

で、全てのダイブが終わり、車のドアの影でフルチンになって着替えてから帰路に着く我々。この日はKingは家族と一緒に泊まるため、一旦Kingをホテルまで送って荷物置いてから茶ーでもしばき行くかつってたら、どうやらKingが奥さんの機嫌を損ねてたらしくKingとはここでお開きとなりました。そんな姿見たくなかったっすよKing!

それからM田と僕はニンギン商店というドーナツが有名なカフェに行ったんですけど、普通に閉まってて、というか旅行の間3回行きましたけど全部閉まってる、という謎の店でした。目の前にカママ嶺公園というのがあり、パシャリ。M田は先日コンビニのDQNから「お、ドドリアや」と言われた逸話を持つピンクのTシャツでした。M田はドラゴボを読んでないのでドドリアを知らず、言い返すこともできなかったそうです。

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宮古島一の居酒屋「でいりぐち」

夜は「でいりぐち」という居酒屋へ。この居酒屋、めちゃくちゃクオリティが高く、全部うまかったです。特にジーマミ豆腐の揚出しが絶品で、僕も帰ってきてから作りました。見た目は激ヤバでしたが、味は美味い。トゥルトゥルのジーマミが少しカリカリした衣に包まれて食感が面白くて、ほんとオススメです。後、生シークヮーサーサワーが美味しい。実がゴロゴロ入ってて、2回ナカをおかわりしてもまだ変わらずに美味しいという。

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※自分で作ったジーマミ豆腐の揚げ出し

で、ホールの女性がとてもホスピタリティ溢れる人で、僕らの日焼けを見て、帰り際に日焼けジェルをくれたんですよね。冷蔵庫に入れて使うといいですよって。これには素直に感激しました。でいりぐち、必ずリピします。

次回予告

この日は半沢直樹の第9話だったので、ホテルに帰って鑑賞しました。

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次回予告「対決!マングローブ林の味くらべ」。筆者のKingへの1,000倍返し成るか。デュエルスタンバイ!