キジ猫世間噺大系

一人暮らしで猫を飼った男の末路

3000円の鮮魚ガチャで届いたデカいウスバハギを、捌いていくゥ!!

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先日鮮魚ガチャなるものの存在を知りまして、これが全国各地の漁港で朝取れした魚介類を詰め合わせて送ってくれるという代物なんですが、兵庫県は山陰浜坂漁港のやつが3,000円でありましたのでやってみたらかなりデカいウスバハギが入ってきました。

⇡ここで注文し、発送まで1〜10日とありましたが、普通に2日後の午前中に届きました。ただ、水揚げ次第の発送なので休日を狙うなどは難しいと思います。

鮮魚ガチャの中身

で、中身がこんな感じで、ウスバハギ×1、真アジ×1、ハマチ×2の内訳でした。個人的にカワハギ系を狙ってたのでひとまずは良かったんですがいかんせんデカすぎませんか?まずこんなデカい魚を捌いたことがないので、普通に怖いです。

鮮魚ガチャはたくさんの種類があり、下処理までやってもらえるものもあるんですが、調子に乗って下処理なしを選択したことを若干後悔しました。でも捨てるわけにいかないので、やるしかないのです。

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それではコイツを、捌いていくぅ!!

完全に死んだ魚の目をした死んだ魚を前にして怯みましたが戦っていきます。ただ、武器が悪くて、以前福井県越前市まで作りにいった手製の文化包丁(鋼)で挑むしかありません。前日にギラギラに研いでたんですが、魚用に特化した出刃ではないので硬いハギの骨に太刀打ちできるか不安です。はがねのつるぎでバラモスまで行ったくらいの心境です。
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鱗を取る必要はないので、まずは目の少し胴体寄りの部分に包丁を一閃します。案の定背骨がめちゃくちゃに硬くて全然断ち切れずに、え?無理やんこれ、捨てだ!捨て捨て!ってなりかけましたが、頑張って力技で断ち切りました。ちなみに腹には刃を入れたらいけません。カワハギ特有のデカい肝が傷ついてしまいます。

で、出たー!ニガ玉潰奴ww

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骨を断ち切ったので腹側を腕力で引きちぎります。普通に怖い。デカい肝が頭側に入ってるのでコイツをなんとか引っ張りだす必要があるのですが、注意すべきはニガ玉を潰さないことです。黄色い袋状のものが見えると思いますが、これがニガ玉で、要は胆嚢なんですけど、潰して食べる部位にかかったら食えなくなるレベルで苦いので慎重に行きましょう。

ちなみに稀にシガテラ毒を持つ個体がいるらしく、具合が悪くなるまで毒持ちか判別できないらしいです。滅多にないこととは言え回避のしようがなくないですか?

3枚におろす

肝を取ったら取りあえず酒に漬けときます。

身をなんとか3枚におろしましたがやっぱり技術力がなさすぎて骨に身がたくさん残ってしまいました。でもコイツは鍋にして食べるので無問題としましょう。
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皮を引く

カワハギの皮は表皮の下に薄皮があるので、気持ち厚めに皮を引いていきます。先に表皮を力技で剥く人もいますが、表皮と薄皮をいっぺんに剥いだ方が時短かと思いこのようにしました。
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が、腹骨を鋤き取って血合い骨を取ったら技術力がなさすぎてこんな感じになってしまいました。
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恐怖の瞬間

それで、頭の部分も鍋にブチ込む必要があるので力技で皮を剥いていきます。こ、こいつ、嗤ってやがる・・・ってなってめっちゃ怖かったです。
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それから頭を両断してエラを外していくんですが、エラがドゥルドゥルで怖すぎました。
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頭と骨は最終的にまじん斬りでぶった切ってこんな感じにしました。上からめっちゃ振り下ろしました。
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肝醤油を作る

酒に漬けた肝を茹でて火を通したら裏ごしして醤油とわさびを和えます。肝は生でもいけると思いましたが念のため湯通ししときました。
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薄造りをつくる

あとは包丁で薄く切って並べるんですけど、やはり柳刃包丁がないとお店のようにはいかないですね。適当に切りましたが盛り付けをいい感じにすることでソレナリには見えました。
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刺し身は肝醤油をたくさんつけて食べると最高に美味しかったです。刺し身単体でもあっさりした中に甘みがあって、さすがフグの下位互換と言ったところ。酢醤油で食べたらフグの味を思い出しました。

ウスバハギはカワハギに比べて水っぽくて大味だと言われてますが、充分味があります。そして肝醤油の濃厚なコクがちょうど合っていてとにかく酒が進む味になります。フグの場合は毒の関係で肝醤油が出来ないので、その点はコイツの非常に大きなアドバンテージかと思います。

鍋を煮込む

後は残りのぶつ切りと野菜類を昆布だしにブチ込んで麺つゆ入れときました。部屋中に充満するちり鍋のかほり。
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やっぱりいい出汁が出ますね。煮込んでると勝手に身がバラバラになってスープの味がグレードアップしてました。独特の出汁の風味が白菜と合っていてこちらも絶品です。ゆずポン酢であっさり食べるのが美味しいですね。

鮮魚ガチャの感想

今回初めてやってみましたが、魚を選べない、というのがこんなに面白いとは思いませんでした。到着までのワクワク感と開けた時の驚きはやはり良いものです。リセマラはできないので何が来ても捌くしかない、というのも腹が据わるのでよいですね。

ちなみにこの後ハマチを捌いてみたらウスバハギに比べると簡単過ぎて拍子抜けしました。見慣れてるから全然怖くなかったし。照り焼きにしたら身がフワフワフワちゃんでこちらも最高でしたね。スーパーの切り身とは明らかに一段違う感じがしました。

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おわりに

なにはともあれ、魚捌き用の包丁の購入が急務です。