三連休暇だなーつって、食べログやらミシュランやらでべらぼうに絶賛されているうなぎ屋が小田原風祭にあるというので東京くんだりからはるばる車ぶっ飛ばしてオッサン2人で行ったんだけど、これがまぁ下調べなしで行ったもんだから偉い目に遭いました。これは、友栄のクソみてぇな待ち時間システムに翻弄される男の備忘録だ。
うなぎ亭 友栄
全国の食べログのうなぎランキングで3位に位置する友栄。食べログでの価格帯は¥4,000~¥4,999と割と良心的な値段で★4.15をマークする超絶有名店だ。
昨今、絶滅危惧種だから食わない方がいいとか、個体数減少の原因が特定できないから食うことは許すとか、賛否両論巻き起こっているうなぎ業界だが、我々にしてみれば食えればそれでいい。それも旨いうなぎを安く食えることが至上命題なのだ。
そんで、行くと決めたらまずは予約だ。友栄に電話をかける。
「12:00頃到着予定ですが、予約できますか?」と聞き、滞りなく予約手配が完了した、と思いきや、電話の最後に耳を疑う一言があった。
「ただ今大変混みあっておりまして、1時間半ほどお待ちいただく可能性がございます」
一瞬何のための電話予約か分からなくなったが、要はこういうことである。
①電話をかけてうなぎを確保する
②実際に店に足を運び受付を済ませる
③そこから席が空くまでひたすら待つ
一回店まで行って受付を済ませなければならないという意味不明なシステムに脳が追いつかなかったが、時間指定の予約は全く受け付けないとのこと。ひとまず店まで行ってみることにした。
車を飛ばして、国道1号線沿いにある店舗を発見。外には並んでいると思われる人々、店の中に入ると闇市の配給か?と思うくらい人がごった返し、予約やら会計やらやっていた。店員の誰もがテンパっている。
ひとまず受付をすると「これからのご案内は2時間半ほどお待ちいただきます」とのこと。1時間も待ち時間が延びているが仕方ない。近隣の「かまぼこの里」にでも行って時間を潰すことにしよう。適当に近場で観光するのはアリで、案内時間になったら電話をかけてくれるという。
ただひたすら時間を潰す@かまぼこの里
うなぎにありつけるのは14:30目安だ。昼飯としてはまあ許容範囲だが、せっかくここまで来たのだから観光まがいのエクスペリエンスとしけこもう。
近くにある「かまぼこの里」なる施設。小田原かまぼこの全てがここにあるらしい。
かまぼこバーとかいう、かまぼこの味の違いを紹介するちょい飲みスポットがあり、僕は運転手じゃないのでビールをちょい飲み。この3つのかまぼことビールで500円。左に行くほど高価なのだが、食感の違いしか分からなかった。とんだバカ舌野郎がこれから絶品のうなぎを食べようとしているのだ。実にもったいないがきっとアンジャッシュ渡部もこのかまぼこの味の差は分かるまい。
ただひたすら時間を潰す@小田原城
かまぼこ程度じゃ2時間半もの悠久の時を潰すには不十分と判断。車で小田原城へ。金払って中の展示も見たし展望台にも上がったが、全く記憶に無いのは飲んでいたからだろうか、いや、頭の中にうなぎしかなかったからだ。今や誰がどうやって建てた城なのかすら曖昧だ。全てがベールに包まれている暗黒城。
寒梅が咲いていたが、うなぎの前にはこの梅もどうだってよかった。この美しさが分かるには後20年かかりそうだ。
そうこうしてると14:00になり、友栄から電話が。
「今ならすぐ案内できるんですけど、今どちらですか?あ、小田原城?道も混んでますので他のお客様を優先案内しますね」
小田原城くんだりで興味もない梅を見ていた間、順調に客が掃け、予定時間よりも早く順番が来たようだ。この状態でもあくまで時間指定は不可だ。とりあえずまた店に行って待つしかない。
と思いきや、そこは休日の国道1号線である。上りも下りも大渋滞。アガってんの?サガってんの?みんなハッキリ言っとけつって店に着いたのは15:00であった。
待ちに待った友栄
さらに店内で待つ。優先的に案内してくれるとのことだが、席の組み換えを行っており、我々はかなり後回しにされていたようだ。実際に席に案内されたのは16:00。もうなんか色々どうでも良くなってきた頃であった。我々も遅刻してるからあんまり文句も言えねぇのだ。
もちろん「上うな重」それと「割きたてのきも」を注文していた。うな重はランクに気を遣うことがないようにと「上」のみしかない。いよいよオッサン2人個室に通される。
うなぎってスゴインダナ。
割きたてのきも
肝が到着。待ってました!わさび醤油の方はかなりあっさりで、タレの方はかなりコッテリ。卵黄をたっぷりつけていただく、うまい。割きたてのきも。さっき割いたのかな・・
上うな重のココが違った
待ちに待った必殺のアルテマウェポン4,800円、上うな重(きも吸い、お新香付)の登場。通常のうなぎとは異なる「アオウナギ」を使用。アオウナギとは良質なうなぎの代名詞で、最良の条件化で育てられると青っぽくなるうなぎに対して贈られる称号。まさにうなぎの中のうなぎだ。
このアオウナギ、普通のうなぎと比べても1.5倍くらいデカいらしい。確かに肉厚だ。写真では分かりにくいが、この2枚のうなぎは身の半分ほど重なっている。
たっぷり四度漬けしたというタレをまとった熱々の身に箸を通すとめちゃくちゃふわふわであることが分かる。うん、これは今まで食ったうなぎの中で一番ふわふわだわ。
味はしつこくなく、とっても上品。山椒をかけるととてもGood。味の違いとして、タレは一般よりちょっと薄めかな?でもその分うなぎ本来の味がよく分かる。うなぎ特有の旨味と言いますか。タレが薄いと感じたら追加でジャンジャンかけられるので好きなだけかければよい。
濃い味のタレでガンガンご飯かきこむのも良いが、あっさり目のタレでうなぎとご飯の両方同じくらいの配分で口に運ぶのもうまいんだな。また一つ大人になりました。
まとめ
正直、時間予約させてくれよ~!と恨み節が止まらない人も多かろう。あの待ち時間システムだったらもう行くことはないだろう。でもあのふわふわのうなぎの味が忘れられないんだよな・・・
と、これから休日に行く人は、2~3時間近場で待機が鉄則ですよ!
友栄
〒250-0032 神奈川県小田原市風祭157
0465(23)1011
定休日 毎週 木曜日・金曜日
【月・火・水】
午前11:00~午後6:00 (LO)
【土・日・祝】
午前11:00~午後5:00 (LO)
※品切れがあるので問い合わせ必須!!