キジ猫世間噺大系

一人暮らしで猫を飼った男の末路

ドラクエも今年で30歳「ドラゴンクエストミュージアム」に行ってきた

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突然ですが、僕はドラクエ好きである。

今年はドラクエⅠが出てから30年目であり、実は僕と同い年であったのだが、渋谷ヒカリエで「ドラゴンクエストミュージアム」なるものが開催されておったので妹を連れ立って行ってみた。

妹は子供時分に僕がやってるゲームを隣に座ってよく見ていたのだ、ドラクエについてもよく知ってる。そして自分達なりにドラクエの魅力を分析してみたのであった。

 

 魅力① 鳥山絵のすごさ

なんといっても鳥山明の絵が抜群にいい。ドット絵の時代から鳥山明のキャラデザが最高の存在感を出しており、もしこれが鳥山絵じゃなかったらドラクエはヒット作にならなかったと思う。

ちなみにドラクエ開発当初のスライムのデザイン案はただのドロドロした物体であり、かなり違っている。これが水玉のキャッチーなマスコットに改変されるなんて、ほんとうにすごいなあ。一部では発明に値すると言われてるそうです。

魅力② ストーリーが一本道

やった人ならわかると思うが、ドラクエは作業ゲーである。こつこつとレベルを上げ、装備を強くし、お使いを地道にこなしていく。そして最終的にラスボスを倒すことになるのだが、基本的にその過程は一本道である。あまりプレイヤー側の自由度はなく、淡々とストーリーを消化する。こうして書くとつまらなそうだが、実はこれが日本人の勤勉な感じにうまいことマッチしてるように思う。こつこつ進める感じがたまらなくイイ!

魅力③ シュールな世界観

「へんじがない。ただのしかばねのようだ。」とか、「ゆうべはおたのしみでしたね。」はあまりにも有名だけど、言葉選びのセンスが独特だし、ドット絵で全てを表現できるわけではないから、プレイヤー側に必然的に色々想像させるようなつくりもよかったな。つくり過ぎない良さ、みたいな。今の高スペックのゲームにはない味わい深さがある。

 

後、妹はドラクエは音楽こそ至高、と言っていた。確かにすぎやまこういちの音楽はすごく印象に残っていて、今日もミュージアムでBGMが流れていたけど、そのBGMの場面が脳裏に蘇ったからね。「あっ、これはⅢの町だ。これはⅤのダンジョンだ」みたいな。

 

という訳で、我々はドラクエの魅力を語りながら、渋谷ヒカリエに突したのであった。

 

まずはロト装備なるものが展示してあったが、ここは華麗にスルー。先に進めばドラクエ名場面のジオラマがあるということでジオラマ好きとしても期待が高まります。

 

目当てのジオラマは、Ⅳ,Ⅴ,Ⅵの名場面が緻密に再現されていた。かなりの人気作で未だにビアンカフローラ論争が続いているⅤの名場面もたくさんあったので、印象に残ったものを紹介します。ちなみに僕はフローラ派の人は気が触れてると思ってます。

 

これは幼少期に一緒に旅して生き別れとなった猫が、キラーパンサーとなって襲ってくるが、ビアンカのリボンをかがせると仲間だったことを思い出すシーン。 

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そうそう僕もまさにジオラマのシーンを脳内補完してたよ!ネコ科好きとしても忘れられない名場面です。

 

次は、大人になった主人公が過去に遡って幼少期の自分に合う場面。Ⅴの主人公はかなり悲惨な人生を歩んでおり、10年間奴隷にされたり、8年間石にされたり、散々なのだが、主人公は子供の自分にこう言います。「どんなにツライことがあっても負けちゃダメだよ。」

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というか今見て気づいたのだが、大人主人公のターバンとマントの色が子供のそれよりくすんでいる。時間の流れを表してるのか、かなりのこだわりようである。

 

これから待ち受ける試練を知らない子供の自分は「うん、僕は負けないよ。」と返すのだが、ほんとこのシーン泣ける。なんなら今日ちょっと泣いた。自分だったら子供の頃の自分になんて声をかけるかな。「大学は留年しちゃダメだよ。」だろうかつって違うか。

 

最後に、ファンの人が描いたドラクエ絵が展示してあったのだが、思わずこの絵に見とれてしまった。やはり動物とのキズナ系は鉄板である。泣かせるぜ。

ちなみにこのキラーパンサーは終盤では火力的に使い物にならなくなり、馬車の肥やしに堕ちるのが関の山だったりする。

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という訳で、個人的には少し高かったけど満足のいく展示内容でした。やっぱり思い出補正もあって、当時夢中になったものは今でも面白いね。

帰りに、スマホドラクエⅥを妹と一緒にダウンロードしてしまった。1,800円也。

これからやろうと思うのだが、キャラのレベルは上がっても自分のレベルは下がる未来しか見えない。。