キイちゃんは、君たちの願いごとをなんでもひとつ叶えてあげる。
願いから産まれるのがちゅーるおじさんだとすれば、おじさんは呪いから産まれた存在なんだ。
この国では、壮年期の男性のことを、おじさんって呼ぶんだろう?だったら、やがてちゅーるをくれる君のことは、ちゅーるおじさんと呼ぶべきだよね。
普通はちゃんと損得を考えるよ。誰だってちゅーるは欲しいさ。
彼はちゅーるおじさん。ちゅーるを狩る者たちさ。
正しくは、君のちゅーるの副作用――と言うべきかな。
キイちゃんははね、有史以前から君たちの文明に干渉してきた。
願い事さえ決めてくれれば、今この場で君をちゅーるおじさんにしてあげることも出来るんだけど・・・
キイちゃんはあくまで君たちのちゅーるを前提に契約しているんだよ?それだけでも充分に良心的なはずなんだが。。。
認識の相違から生じた判断ミスを後悔する時、何故か人間は、キイちゃんを憎悪するんだよね。
キイちゃんはちゅーるおじさんになってくれって、きちんとお願いしたはずだよ?実際の姿がどういうものか、説明を省略したけれど。
長い目で見れば、これはちゅーるおじさんにとっても、得になる取引のはずだよ?
訳がわからないよ。
はあ。。。例えば君は、家畜に対して引け目を感じたりするかい?
この宇宙のために死んでくれる気になったら、いつでも声をかけて。待ってるからね。