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一人暮らしで猫を飼った男の末路

ホーチミン旅行記1日目 ベトナムあるあるを早く言いたい

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会社の連休制度を使って家族で4泊5日のホーチミン旅行をしてきた。沢木耕太郎のようにベトナム1号線を北上するイメージに取り憑かれたわけでもなく、ましてや開高健のように戦争の実情を取材しに来たわけでもない。
ただ雰囲気でホーチミンに来てしまった。今回はその旅行記です。

ベトナムといえば何を思い浮かべるだろう。社会主義国、メコン川、フランス統治、フォー、アオザイ、ベトコン、ベトナム戦争、、、痩せた茶褐色の肌の人たちが農作業で生計を立てているようなイメージだ。完全にプラトーンのイメージだ。ましてやホーチミンと言えば、取引先からのレスポンスが無いときに「放置民になったか」と言う時に使うくらいで特段イメージがなかったのでちょっと地図で調べてみた。

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この通りベトナムは南北に長い形をしており、ほんの40数年前まで朝鮮半島のように南北に分断され、泥沼のベトナム戦争を繰り広げていたのだった。ホーチミンはかつてサイゴンと呼ばれた南の大都市である。対してハノイは北の首都。両者は北海道と九州くらい気候も文化も違うみたいだけど、両方行ったことがある人が「どっちも同じだった」と言ったので活気がありそうなホーチミンにした。

成田からベトナム航空で6時間ほど、機内では前方のディスプレイでダンケルクを観ては15分で寝、シェイプオブウォーターを観ては15分で寝、Japaneseの機内食の海鮮丼がSo HotでSo Bad tasteだったりしてエコノミー症候群になりつつホーチミンはタンソンニャット国際空港に到着した。

ベトナムあるある① 金の桁数デカ過ぎ


それで、現地通貨がないと話にならないので空港の両替屋で2万円を両替したところ400万ドンもの大金になった。昔インフレがあったかどうか知らないけど、このケタの大きさとパッと見いくらか判らない数字は後々に至るまで我々を苦しめることになるのだった。


円への換算は、ドンの下2つの0を取って2で割ると大体合うという。もう下2桁無くしちまえよと思った。この計算を毎回一瞬でやらなければならないのは案外難しく、24,000ドン(120円)だったタクシーに対し240,000ドン(1,200円)という10倍の金額を自ら払うという愚行を犯すのは不可避だった。件の運転手は、100,000ドン札3枚を支払うとさも当然かのように60,000ドンのおつりを返して颯爽と去っていった。ちくしょう。
写真は30,000ドン(150円)のタクシーメーターである。

ベトナムあるある② 怒涛のバイク地獄


ベトナムの話題で欠かせないのは道路を覆うバイクの多さである。どこもかしこも老若男女バイクばかりで3ケツ4ケツは当たり前。よく事故んねえなと思ったけど、やっぱり事故は多いみたいね。観察してると、ビッグスクーターが多いようだ。そして男はカブが多く、女はトゥデイが多い印象。みんなちゃんとヘルメットはしている。ロードバイク用だったり工事現場用のヘルメットだったりするけど。そして女性は全身を布で覆ってマスクで日差しを完全防備。色白がステータスらしいけど、一生やり続けるのかな。。


夜10時頃になると、このようにみんな路上にたむろし始める。何をやっているか全く不明である。一度気になって、ガイドさんにバイクに乗ってる人はどこに行くかと、路上にいる人は何をしているかを尋ねようと思ったけど、僕らも渋谷の若者の動向を知らないことに思い至りついぞ聞かなかった。

ベトナムあるある③ コロニアル建築


80年にも及ぶフランス統治時代に建てられたコロニアル建造物であるホーチミン人民委員会庁舎の前に、ベトナムの父ホー・チ・ミンことホーおじさんの有名な像が映える。かつて東洋のパリと呼ばれたホーチミンにはこのようなフランス様式の建物がたくさんある。


こちらは今回宿泊するレックス・ホテル・サイゴン。色んなことがうまくいってこの5つ星のホテルに安く泊まることができた。


広場には不定期に噴出する噴水があり、大勢の地元住民が楽しむ。ベトナム人は何を喋っているか一切わからなかったけれど、噴水が止まった時に皆一様に落胆の声をあげていたのが印象的だった。

ベトナムあるある④ ニョクマム臭い料理

初日は早速ベトナム料理を堪能。ベトナム料理はニョクマムという魚醤がふんだんに使われていて、どこもかしこニョクマム臭い。なんなら空港に入った瞬間さえニョクマム臭かった。今回はガイドさんオススメのレックスホテル近くのベトナム料理屋へ。


定番の生春巻き。皮がカピってた。別で食べた生春巻きもカピってたけど、カピってるのがデフォルトなのかな。今度家で作った時は少し乾かさなきゃな。つってそんな訳あるか。


エビのココナッツ蒸し。ココナッツ風味はよく分からなかったけど、単純にエビは美味い。ライム塩胡椒に付けて食べると、王将の魔法の粉みたいな効果があり美味さが倍増するのだ。


ベトナム風お好み焼きバインセオ。米粉とココナッツミルクでできているらしい生地はパリパリで無類に美味い。中はもやしやエビなど具沢山だ。


パイナップルチャーハン。店員のアオザイのネエちゃんにYour recommendを教えてと聞いてみたところ、全く通じず、Your most favorite foodを聞いてみたところこのチャーハンが指し示された。インスタ映えが捗る。ちなみにこのネエちゃんに水槽で泳ぐ魚は何か聞いてみたところ、全部Fishだと教えてくれた。


ベトナムビールの定番、サイゴンスペシャルは東南アジアらしく薄いビールだった。これよりも「333(バーバーバー)」というビールの方が味が濃く、何の違和感も無くうまかった。


かくして平穏無事に一日目は終了し、ホテルの滝のような水量のシャワーに満足して眠りについた。明日はバスで長距離を移動しメコンデルタでのジャングルクルーズと水上人形劇鑑賞だ。
なお、早くも訪れる翌日の強烈な食あたりのことなど、全く知る由もなかったのであった。どうなる僕・・・!